交通事故/過失相殺表(1)

・過失相殺表の分類

 

 過失相殺表は、大きく

①歩行者と四輪車・単車との事故

②歩行者と自転車との事故

③四輪車同士の事故

④単車と四輪車との事故

⑤自転車と四輪車・単車との事故

⑥高速道路上の事故

⑦駐車場内の事故

上記のように、事故当事者からみた分類がされています。

 さらに、前進する自動車との事故、交差点での事故、交差点以外の場所での事故、出

頭、直進対右折等の事故態様や事故発生場所別に細分化され、図表化されています。

 また、一つ一つの表は、加算要素、減算要素そして修正要素が表記され、さらに細分

れた事故パターンが表現できるようになっています。

 

・加算要素・減算要素・修正要素

(1)加算要素

 例として、歩行者と自動車の事故の場合、歩行者が夜間に幹線道路を横断するときには、

歩行者側により強い注意義務が課せられます。加算要素とは、夜間、幹線道路、直前直後

横断、佇立、後退といった歩行者側が不利な要素をいい、歩行者側に加算される過失割合

をいいます。

 

(2)減算要素

 例として、歩行者と自動車の事故の場合、住宅・商店街の通行や、歩行者が幼児・児童・

老人・障害者である場合、自動車側により強い注意義務が課せられます。減算要素とは、

このような場合の歩行者側に有利な要素をいい、歩行者側が減算される過失割合をいいま

す。

 

(3)修正要素

 修正要素とは、加算要素と減算要素を統合したものをいいます。自転車と歩行者の事故

など「過失相殺率」で表現される過失相殺表には「加算要素」と「減算要素」という表記

を、四輪車同士の事故、あるいは単車と四輪車の事故など、過失割合で表現される過失相

殺表には「修正要素」という表記を用います。

                                      以上

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