交通事故Q&A 単車と自動車との事故(右折自動車、優先道路から右折)

信号機がない交差点の事故(単車直進、自動車優先道路から右折)


 信号機がなく、見とおしが悪い十字路交差点で単車(自動二輪車(原動機付自転車を含む))と自動車との衝突事故が起きました。
 具体的には、西から東に直進する単車(以下、「直進単車」といいます。)と、南から東に右折する自動車(以下、「右折自動車」といいます。)が衝突しました。
 この交差点は、南北の道路が優先道路として指定されています。
 この場合の過失割合について教えてください。


 基本、直進単車50%、右折自動車50%の過失割合です(優先道路とは、道路標識等により優先道路として指定されているもの、及び当該交差点において当該道路における車両の通行を規制する道路標識等による中央線又は車両通行帯が設けられている道路をいいます(道路交通法第36条第2項))。

 上記の基本割合は、直進単車と右折自動車とが、ほぼ同時に交差点中心付近に至り、一旦停止又は徐行をしつつ鼻をつきあわせた後、さらに交差点中心付近を越えて進行しようとして衝突した場合を前提としています。このような場合、右折自動車は、直進単車の左方から交差点に進入してきた時に比べ、衝突を容易に回避することができるため、過失の程度がより大きくなります。
 上記の基本割合は、右折単車が徐行ないしそれに近い減速を行いながら交差点に進入し、直進自動車もある程度の減速をしていることを前提としています。
 なお、信号機が設置されている交差点であっても、黄点滅信号や赤点滅信号が表示されているだけの交差点は、信号機による交通整理の行われている交差点には該当しません。
 以上を前提に、直進単車の減速の有無、時速15km以上又は時速30km以上の速度違反の有無、右折自動車の徐行(右折車としての通常の速度をいい、必ずしも法律上の要求される徐行でなくてよい。)、右折禁止違反、既右折の有無、その他双方の著しい過失・重過失の有無等の個別事情により基本割合が修正されます。
 なお、右折自動車が交差点に先入し、対向車もいないためそのまま右折を行おうとしたところ、これに遅れて交差点に進入してきた直進単車が衝突した場合や、双方の車両が徐行をせずに右折・直進したために衝突した場合などには、既右折のほか、直進単車の著しい過失・重過失の適用の可能性があります。
                              以上

慰謝料の増額に強い大阪の弁護士が死亡・人身(軽傷から重度後遺障害まで)交通事故被害の救済に尽力致します。死亡・人身事故被害者の損害賠償請求(死亡・後遺障害慰謝料、死亡・後遺障害逸失利益、休業損害等)を事故時から賠償金の回収に至るまで全面的にサポート。無料法律相談実施中(土日祝・夜間・無料電話相談も対応可)、弁護士費用特約(大多数の保険では300万円まで弁護士費用をカバー)にも対応。弁護士に依頼することによるメリット・費用等をわかりやすく説明しますのでお気軽にご連絡下さい(完全後払いも可)。

URL     http://www.united-law.com
Email   maeno@united-law.com
TEL     06-6309-0515