交通事故Q&A 自転車と自動車の事故(一方が明らかに広い交差点・広路から自動車右折)

信号がない交差点事故

 信号がなく、見とおしが悪い十字路交差点で直進する自転車と右折する自動車の事故が起きました。
 具体的には、狭い道路を直進する自転車(以下、「狭路自転車」といいます。)と、明らかに広い道路から狭い道路へ右折する自動車(以下、「右折自動車」といいます。)との衝突事故です。
 右折自動車は、狭路自転車が進入してきた狭路に入ろうとしていました。
 この交差点は、一方に優先道路や一時停止などの規制はありませんでした。
 この場合の過失割合について教えてください。

 基本、狭路自転車30%、右折自動車70%の過失割合です(明らかに広い道路とは、交差する道路の一方の幅員が他方よりも明らかに広い道路をいい、車両の運転者が交差点の入り口において、客観的にかなり広いと見分けられるものをいいます。)。
 上記の基本割合は、見通しのきかない交差点であること、狭路自転車が左側通行をしていること、右折自動車に徐行ないしそれに近い減速が認められることを前提としています。
 以上を前提に、事故の時間帯が夜間か否か、狭路自転車の運転者が児童等・高齢者か否か、狭路自転車の明らかな先入、自転車横断帯通行や横断歩道通行の有無、右折自動車の徐行運転、右折禁止違反の有無、その他双方の著しい過失・重過失の有無等の個別事情により基本割合が修正されます。
 なお、狭路自転車が右側通行をしている場合(右折自動車から見て右方から進入したケース)でも、特に修正要素にはなりません。   

                                     以上

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