信号機がない十字路交差点事故(見とおしがきかない交差点)
Q
信号がなく、見とおしが悪い十字路交差点で、自転車と自動車との事故が発生しました。
具体的には、一時停止の規制がある道路を直進する自転車(以下、「規制自転車」といいます。)と、一時停止の規制のない道路を直進する自動車(以下、「自動車」といいます。)が、信号のない交差点で出会い頭に衝突しました。
この交差点には、一時停止の規制はありますが、優先道路の規制は存在しません。
この場合の過失割合について教えてください。
A
基本、規制自転車40%、自動車60%の過失割合です(通常、自動車に比べて自転車の速度は遅いことから、出会い頭の事故の場合、速度差があることを前提としています。)。
上記の基本割合は、規制自転車に一時停止の義務違反があることを前提としています。
以上を前提に事故の時間帯が夜間か、規制自転車の運転者が児童等・高齢者か、規制自転車の一時停止、右側通行・(自動車から見て)左方進入、自転車横断帯通行や横断歩道通行の有無、その他双方の著しい過失・重過失の有無等の個別事情により過失割合が修正されます。
なお、上記の基本割合は、一方が明らかに広い道路と狭路との交差点で、狭路側に一時停止の規制がある場合にも適用されます。一方で、見とおしがきく交差点の場合、上記の基本割合は該当せず、自転車の右側通行・(規制自動車から見て)左方進入の修正は行われません。また、交差点又はその付近に自転車横断帯がある場合、これを進行しなければならないことから(道路交通法第63条の7第1項)、自転車横断帯を通行している場合の自転車の右側通行・(自動車から見て)左方進入は修正要素から除外されます。
以上
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