RSD等について(2)

・CRPS RSDの慢性化

 

 CRPS・RSDが慢性化すると、情動的・精神的な変調が生じ、疼痛はより

雑で難治性となります。 

 本病態の特性として、疼痛が慢性化すればするほど器質的要素が小さくなり、情

動的・心因的要素が大きくなる為に、心因要素を原因とする減額には慎重な検討が

必要になります。

 最近の研究成果によると、CRPS患者に特徴的な性格があるとする仮説には消

極的判断がなされており、裁判例も心因的な要因や体質的素因による素因減額を肯

定する例は以前より少なくなっていると言えます。しかし、明らかに心因的なもの

の影響で認定できると思われるケースでは、減額を肯定している例も見られるので、

未だに争点としては登場可能性があります。

 

 自賠責保険手続きにおいては、このタイプの障害については、程度に応じて7級、

9級、あるいは12級に格付けされることになっています。また、これらの症状の

結果、上肢・下肢の関節に強直・拘縮などが起こり機能障害が発生する場合には、

関節機能障害として評価され上記を超える等級が認定される場合もあります。 

                                   以上

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