障害等級認定の基準 眼球 運動障害

・運動障害

 

ア 「眼球に著しい運動障害を残すもの」とは、眼球の注視野の広さが2分の1以下

 に減じたものをいいます。

 

(注1:眼球の運動は、各眼3対、すなわち6つの外眼筋の作用によって行われます。

   この6つの筋は、一定の緊張を保っていて、眼球を正常の一に保たせるもので

   あるから、もし、眼筋の1個、あるいは数個が麻痺した場合は、眼球はその筋

   の働く反対の方向に偏位し(麻痺性斜視)麻痺した筋の働くべき方向において、

   眼球が制限されることとなります。

 

注2:注視野とは、頭部を固定し、眼球を運動させて直視することのできる範囲を

  います。

   注視野の広さは、相当の個人差があるが、多数人の平均では単眼視では各方

  約50度、両眼視では各方面約45度です。)

 

イ 複視

(a)「複視を残すもの」とは下記のいずれにも該当するものをいいます。

 

(a)本人が複視のあることを自覚していること

 

(b)眼筋の麻痺等複視を残す明らかな原因が認められること

 

(c)ヘススクリーンテストにより患側の象が水平方向、または垂直方向の目盛り

  5度以上離れた位置にあることが確認されこと

 

(b)上記(a)に該当するもののうち

 

(a)「正面視で複視を残すもの」とは、ヘススクリーンテストにより正面視で複

  が中心の位置にあることが確認されたものをいう

 

 (b)「正面視以外で複視を残すもの」とは、上記(a)以外のものをいう

 

(注1:複視とは、右目と左目の網膜の対応点に外界の象が結像せずにずれているた

   めに、物が二重に見える状態です。麻痺した眼筋によって複視が生ずる方向が

   異なります。

 

 注2:複視を残す場合、合わせて頭痛等の神経症状を残すことが多いですが、これ

   らは複視によって派生的に生じているものであり、症状としても複視とは別途

   に独立して評価する必要はない程度のものです。

    また、複視の原因である眼筋の麻痺等は、「眼球の著しい運動障害」である

   注視野の減少の原因でもあり、「眼球の著しい運動障害」に該当する眼筋の麻

   痺等がある場合には、通常複視をも残すことになります。

 

 注3:ヘススクリーンテストとは、指標を赤緑ガラスで見たときの片目の赤像、他

   眼の緑象から両眼の位置ずれを評価する検査方法です。

    例えば、右外転神経麻痺の場合、右目に赤ガラスを通して固視させると、左

   目に緑ガラスを通してみた固視点は右方へ大きくずれますが、左目に赤ガラス

   を通じて固視させると右目に緑ガラスを通してみた固視点は交叉性に小さくず

   れます。

 

 注4:複視には、上記の両眼性のもののほか、単眼性複視があります。単眼性複視

   とは、水晶体亜脱臼、眼内レンズ偏位等によって生ずるもので、眼球の運動障

   害により生ずるものではないので、視力障害として評価すべきものです。 

                                    以上

 

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