後遺障害／むち打ち症　検査（２）

・病的反射

　病的反射とは、健常者には出現しない反射です。中枢神経系の障害により出現

します。

 

① ホフマン反射、トレムナー反射

　ホフマン反射は、中指を上から下にはじき、トレムナー反射は、中指を下から

上にはじくと、それぞれ他の指が反射的に屈曲する上肢の病的反射です。

 

②ワルテンベルク徴候

　手指掌側をハンマーで叩くと手指が屈曲する上肢の病的反射です。

 

③バビンスキー徴候

　足底部の外縁を刺激すると、足指、特に親指がゆっくり背屈し、指が開く下肢

の病的反射です。なお、ホフマン、トレムナー、ワルテンベルクは健常人でも出

現することがあるので、バビンスキーのみ病的反射と区別することもあります。

 

④クローヌス

　急激に連続して生じる筋収縮と弛緩の動きです。中枢神経系の障害により出現

します。下腿三頭筋に生じる足クローヌスとは、他動的に足関節を急激に背屈さ

せると足関節が律動的に背屈、底屈運動をするものです。大腿四頭筋に生じる膝

クローヌスとは、他動的に膝蓋骨を下方に急激に押すと律動的に上下に運動する

ものです。

 

・深部腱反射

　深部腱反射とは、腱の打診により生じる不随意近収縮です。中枢神経

系の障害により亢進、末梢神経障害による減弱、消失します。

 

・表在反射

　表在反射とは、皮膚の刺激により生ずる不随意筋収縮です。中枢神経

系の障害により低下、消失します。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　以上

・後遺障害／むち打ち症について

・後遺障害／むち打ち症　検査（１）

・後遺障害／ヘルニア