交通事故Q&A 交差点事故(左側端に寄れない左折車と後続直進車)

左折車が左側端に寄っては左折ができない場合 

 交差点で直進していた自動車(以下、「直進車」といいます。)と、交差点で左折態勢に入った自動車(以下、「左折車」といいます。)が衝突しました。
 この道路は、直進車と左折車が並んで通行できる十分な幅員がある道路ではあるものの、左折先の道路が鋭角なため、道路左端に寄っては左折できない場所のため、左折車は道路左側端に寄らずに左折をしました。
 この場合の過失割合について教えて下さい。 


 基本、直進車40%、左折車60%の過失割合になります。
 左折車の進入先の道路が狭い場合や鋭角になっている場合(又は車長の関係で)、あらかじめ左側端に寄ると左折ができないことがあります。

 上記の事故は、左折車が、あらかじめ左側端に寄ると左折ができないため、左折の合図は出したものの、左側端には寄らずに左折を行い、左後方からの直進車と衝突した場合の事故を想定したものです。
 このような理由がある場合、道路交通法第34条第1項の直接的な違反とはいえないものの、後続の直進車が左側を通過しようとする危険性の高いことから、左折車には安全運転義務の一環として、あらかじめ左後方を確認する義務があります(道路交通法第70条)。

 上記の基本割合は、左折車に左後方の安全確認義務違反があることが前提となっています(直進車には、通常の前方不注視等の過失が存在することが前提となっています。)。
 以上を前提に、直進車の時速15km以上、又は時速30km以上の速度違反、著しい前方不注視の有無、左折車の徐行運転、直近の左折、合図の遅れ、合図なしの有無、その他双方の著しい過失・重過失の有無等個別事情により過失割合が修正されます。 

 (十分な幅員がなく、2台の自動車が並んで通行する余地がない道路で、同様の事故が生じた場合は、左折車の後方不確認よりも直進車の車間距離不保持(道路交通法第26条)や前方不注視によるの安全運転義務違反(道路交通法第70条)等の過失の方が大きいと考えられるので、上記の基本割合ではなく、追突事故の基準等を参考に、判断されます。)
                                        以上

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